財布内シェア(ウォレットシェア, share of wallet)
財布内シェア(share of wallet, SOW)とは、顧客の特定カテゴリー商品への支出金額における特定企業やブランドの商品の割合のこと。自社商品が競合商品と比べてどの程度の支持を獲得しているかというものである。市場における顧客獲得シェアの側面というよりも、顧客におけるロイ [……]
財布内シェア(share of wallet, SOW)とは、顧客の特定カテゴリー商品への支出金額における特定企業やブランドの商品の割合のこと。自社商品が競合商品と比べてどの程度の支持を獲得しているかというものである。市場における顧客獲得シェアの側面というよりも、顧客におけるロイ [……]
タイムパフォーマンスとは、あるものに費やす時間とそれによって得られるものや満足度を対比させた度合いのこと。できるだけ短い時間で得られるものが大きい場合、「タイムパフォーマンスが高い」と表現する。 費用対効果を意味する「コストパフォーマンス(コスパ)」の「コスト」には金額だけでなく [……]
機会来店とは、事前の強い動機や目的は特になく、「そこにたまたまそのお店があったから」という理由による来店のこと。通りがかりに店舗の看板やディスプレイを見かけたり、店頭で配布物を受け取ったのをきっかけに来店するものが該当する。「通りがかりに」「ふらっと」「なんとなく」による店舗への [……]
トリクルダウン理論(trickle-down effect)とは、富裕層がさらに富めば、投資や消費などの経済活動が活性化して、したたり落ちるように低所得層を含む広い層にもその恩恵が及ぶと主張する経済理論のこと。大企業や高所得者向けの減税や規制緩和といった経済政策を実施すれば結果と [……]
BNPLとは、「Buy Now, Pay Later」の略で、商品を購入する際に後から代金を支払う「後払い決済」の仕組みやサービスのこと。クレジットカード支払いと異なり、与信審査がない、あるいは簡素な与信審査で利用でき、分割払いの際に金利手数料が生じないといった特徴がある。日本で [……]
ソーシャルコマース(social commerce)とは、ソーシャルメディア(SNS)の投稿の閲覧から商品購入までをそのまま途切れなく行えるような仕組み、もしくはその概念のこと。ソーシャルメディア上で購入完了までを完結できるものや、ソーシャルメディア上の投稿からECサイト遷移を含 [……]
可処分所得(disposable income)とは、自分の意志で自由に使える手取り収入のこと。給与などの個人所得の総額から税金や社会保険料などを差し引いたもので、個人の購買力を測る目安の一つとして用いることがある。 総務省統計局の定義によれば、世帯員全員の現金収入を合計した税込 [……]
上代とは、ビジネス領域や流通業界においては商品の販売価格のこと。消費者が支払う商品の対価として設定された金額のことで、小売業者以外のメーカーや卸元、輸入業者などによる「販売価格」「標準小売価格」「定価」「プロパー価格」などが該当する。読みは「じょうだい」。 基本的には消費税を含ま [……]
キャプティブ価格戦略(captive product pricing)とは、主製品の価格を安く設定した上で、付随製品の販売で利益を確保する価格設定のこと。リカーリングビジネスで用いられる価格戦略の一つ。 通常、主製品(コア製品)は1回限りの購入で済むが、主製品を継続して利用するに [……]
ディドロ効果(Diderot effect)とは、これまでの生活環境になかった「理想的な価値」を持つ新たなものを手に入れた際、その新たな価値に合うような関連するもので統一しようとする心理的傾向のこと。 人は自分のアイデンティティに沿って商品を購入し、見た目や雰囲気を統一し、また自 [……]
KBFとは、ビジネス領域においては「key buying factor」の略で、顧客が商品やサービスを購入する際に重視する要素、要因のこと、もしくは実際に顧客が購入した際に大きく影響した要素のこと。「購買決定要因」。前者は顧客の中にあるニーズで、後者はそれ以外の外的要因を含み、文 [……]
ヴェブレン効果(Veblen effect, ベブレン効果)とは、製品の価格が高いほど見せびらかしたい心理が働き、需要が増加する現象のこと。「顕示効果」ともいう。高所得者を中心とした消費者による顕示的消費の一つである。 また、そのように価格が高くなるほど需要が増加する高級品を「ヴ [……]
末端価格とは、商品が最終的なユーザー(多くは消費者)に向けて販売される際の価格のこと。店頭価格や小売価格とほぼ同義である。生産者価格や卸値などに対して、「流通経路の末端で取引される際の価格」に由来する。 一般的な商品でも用いられる用語だが、薬物に関する摘発の際の報道発表で用いられ [……]
フリーライダー(free rider)とは、共有されている資源や公共財(公共施設や道路、警察、病院、放送など)から便益を得ていながら、その対価を適切に支払っていない人のことを指す。いわゆる「ただ乗りする人」のこと。フリーライダーが適切な対価を支払わなければ、資源の生産や維持が困難 [……]
WTAとは、「willingness to accept」の略で、所有物を手放す際の最小の代償金額のこと。「それぐらいの金額であれば売ってもよい、手放してもよい」という手放す際の価値の大きさである。公害など損害を受けるような負の外部性を負担する際に承諾する代償金額も該当する。「受 [……]
プライスポイント(price point)とは、カテゴリー内の商品の主要な販売価格であるプライスラインのうち、最も売れ筋の価格のこと。最も売れる価格であり、最も売りたい価格でもあるため、陳列量(フェース数)も最も多くなる。「価格ポイント」「値ごろ」ともいう。 一般的には同じカテゴ [……]
プライスゾーン(price zone)とは、カテゴリー内商品の販売価格の上限と下限の範囲のこと。「価格ゾーン」「価格帯」ともいう。 同じカテゴリーの商品で2,980円、3,980円、4,980円の3つの価格(プライスライン)が設定されている場合、プライスゾーンは「2,980円から [……]
プライスライン(price line)とは、カテゴリー内の商品の主要な販売価格、またはその種類のこと。「価格ライン」ともいう。 同じカテゴリーの商品で2,980円、3,980円、4,980円の3つの価格が設定されている場合、その価格一つ一つをプライスラインという。この場合、3種類 [……]
WTPとは、「willingness to pay」の略で、製品やサービスに対して消費者が自ら喜んで支払う価格のことを表す。消費者が「これくらいなら支払ってもいい」と思える金額のことで、製品やサービスの需要を予測する上で重要な要素の一つである。「支払意思額」ともいう。アンケート調 [……]
ボトムオブファネルあるいはボトムファネルとは、消費者の購買プロセスである「ファネル」の購買に非常に近い段階を表し、消費者が課題を特定もしくは理解を固めて商品を比較評価している段階である。 見込み顧客として商品を積極的に選択しようとしているため、企業としては営業担当者からの電話やメ [……]
トップオブファネルあるいはトップファネルとは、消費者の購買プロセスである「ファネル」の最も初期の段階のこと。興味関心が始まったばかりで「とりあえず知った」という初期の認知の段階である。 潜在顧客としてまだ知識も少なく興味の度合いも低いため、企業にとっては認知してもらうための仕組み [……]
経験財(experience goods)とは、購入して実際に消費することでその品質や価格を把握、評価できる商品やサービスのこと。商品やサービスの仕様だけでは期待しているものと同じかどうかを評価しにくく、実際に消費し経験することで評価できるようになる財のことである。 食品やレスト [……]
探索材(search goods)とは、購入前に調べることでその品質や価格を容易に把握、評価できる商品やサービスのこと。商品の仕様が明確なため、事前の調査や検索を通じて商品の特徴を把握でき、購入や使用の判断ができる財である。 多くは商品の情報が豊富で広く流通しており、評価基準があ [……]
ミドルファネルとは、消費者の購買プロセスである「ファネル」の中間地点を表し、消費者が興味関心や課題を特定した状態で、やや熱心に情報収集をしている段階である。 企業にとっては、ユーザーが「見込み顧客」「リード」になった段階であり、より積極的にアプローチをして自社との関係性を作ってい [……]
信頼財(credence goods)とは、実際に利用してもその品質の評価が難しい性質を持つ商品やサービスのこと。信頼が重要な根拠として供給され、利用された後も客観的評価が難しく、個人の感想にとどまりやすいというものである。「信用財」。 弁護士や医療、教育やコンサルティングといっ [……]
プロシューマー(prosumer)とは、消費者でありながら生産活動にも携わる人々のこと。自分たちが価値があると思うものを自分たちで作ろうとする人々である。生産者 (producer) と消費者 (consumer) を組み合わせた造語。未来学者アルビン・トフラー(Alvin To [……]
キャズム理論とは、イノベーター理論を前提としたとき、イノベーターとアーリーアダプターの「初期市場」への商品普及率16%が市場全体への爆発的普及の鍵を握るのではなく、アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間には「深い溝(キャズムの谷)」があるとした理論のこと。エベレット・M・ロ [……]
ラガード(Laggards)とは、市場の中で最も保守的な消費者層のこと。新商品には興味関心がなく、受け入れたくないとも考えている。市場全体の16%を占める「採用遅滞者」である。 アメリカの社会学者エベレット・M・ロジャース(Everett M. Rogers)による新しい製品の市 [……]
レイトマジョリティ(Late Majority)とは、新商品の購入には消極的な消費者層のこと。周囲の半数が購入したり受け入れたりしているのを確認してから購入を検討する。市場全体の34%を占める「後期追随者」である。「フォロワー」とも呼ばれる。 アメリカの社会学者エベレット・M・ロ [……]
アーリーマジョリティ(Early Majority)とは、新商品の購入には慎重だが、すでに話題になっているものを購入する消費者層のこと。アーリーアダプターの影響を大きく受け、流行に乗り遅れることを恐れて比較的早く商品を購入する。市場全体の34%を占める「前期追随者」である。「ブリ [……]