カスタマーサクセス

カスタマーサクセス(customer success)とは、顧客の事業を支援して成功に導くことで、それにより自社の提供するサービスの価値を最大化する、企業や組織の一連の活動のこと。製品やサービスを契約、購入した顧客に対して、顧客が望む成果を達成するために積極的に関与し、課題解決に貢献していくというものである。

その結果、企業にとってはチャーン(解約)の減少、アップセルとクロスセルの増加、顧客ロイヤルティの向上につながり、顧客あたりのLTV(顧客生涯価値)を最大化できる。

SaaSなど契約ベースのサブスクリプションのビジネスで広く取り入れられる考え方である。

2000年頃に、セールスフォース社の創業者マーク・ベニオフ氏(Marc Russell Benioff)が「企業活動の目的は製品やサービスの提供ではなく、それを活用いただく顧客の成功のために支援することである」として、提唱した。

カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違い

カスタマーサポートは、顧客からのお問い合わせを待ち、それに対する適切な対応をもって課題解決や支援を行うという受動的なものが中心となる。

それに対してカスタマーサクセスは、顧客に対して能動的、積極的に働きかけ、顧客が実現したいことを提供サービスを軸に支援していくというものである。常に顧客の状況を把握し、アクションやサポートが必要と判断すれば支援を申し出て、提供サービスの活用を促していく。