端数価格

端数価格とは、198円や980円のように端数をつけて消費者に安さを印象づける価格のこと。200円や1000円といった切りの良い値段よりも安く感じさせることで、消費者の購買意欲を高めるという心理的価格の一つ。そのような心理的効果を「端数価格効果」「端数効果」と呼ぶこともある。

例えば、200円を198円として一番大きな位の数字を一つ小さくしたり、1000円を980円として桁を一桁小さくすることで、より心理的に価格を安く印象づけられる。

日本では伝統的な商習慣で「8」を端数とすることが多いが、欧米では1.99ドルや199ドルのように「9」を端数とすることが多い。スーパーマーケットなどの小売業で多く見られ、比較的低価格の商品に設定される。

パワーワード

パワーワードとは、もともとは相手に強い影響を与え、何かを喚起するようなインパクトのある言葉、フレーズ、文章のこと。

一方で、2012年頃から「意味不明だが、とにかく強烈なインパクトのある言葉、フレーズ、文章」という意味にて、インターネットスラングとして利用されるようになった。Twitterで連載されていた小説「ニンジャスレイヤー」での一幕がきっかけとされる。

この後、この投稿の意味合いから少し異なる意味合いでインターネット界隈に広まる。「意味不明だが、笑えるインパクトのある言葉」「自説を無理矢理に論証しようとする謎の理論」「突拍子もない常軌を逸した文章、説明」というように、使用する本人はいたって真面目だが、インパクトがありネタ的な要素を含むようにしか見えない言葉や文章をパワーワードと呼ぶ。やや嘲笑的な意味合いを含むことがある。

シャドウバン

シャドウバン(shadow ban, shadowban)とは、ソーシャルメディアの運営側による望ましくないユーザーアカウントへのペナルティ措置の一つで、該当ユーザーとその投稿が公の目に触れにくくなる状態のこと。望ましくないユーザーアカウントとその投稿が検索結果に表示されにくくなったり、該当ユーザーのフォロワータイムラインにおいて投稿が非表示になったりというような制限や規制が設けられる。

該当のユーザーアカウントが投稿したり他ユーザーの投稿を見たりする上では、一般アカウントと同様に機能するため、本人は制限に気がつきにくい。しかし、他ユーザーや外部からはパブリックな状態とは言えず、アカウント凍結(ban)に近い状態になる。

アカウントを凍結するほど悪質とは言えないが、公序良俗に反する投稿、ヘイト発言に近い投稿、望ましくない行為をするユーザーアカウント、スパムに近いアカウントに対して適用されるとされる。

シャドウバンの状態のユーザーは、自覚しつつも規定内の行為であると主張したり、プラットフォーマーや権力による圧力であるとこじつけることがあるが、多くは望ましくない行為に起因する。

TwitterやInstagram、TikTokなどでこのような現象が見られたり取り沙汰されたりするが、そのような措置に関する公式の発表は少ない。

ポモドーロ・テクニック

ポモドーロ・テクニックとは、タスクを25分間集中して取り組んだ後に5分の休憩を取り、そのサイクルを最大4セット繰り返すという時間管理術のこと。集中と短い休憩を繰り返すことで、生産性を改善し、タスク処理の時短化につなげられる。

1987年に、当時大学生だったFrancesco Cirillo氏が大学生活での勉強効率を上げるために考案した。「ポモドーロ」は、彼がトマト型のキッチンタイマーを使用したことに由来する。

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フライホイール

マーケティング領域におけるフライホイール(flywheel)とは、消費者の行動プロセスもしくは企業による消費者へのマーケティングアプローチを、循環型の「弾み車(フライホイール)」の形で表現したフレームワークのこと。伝統的なパーチェスファネルの考え方との対比や比較の文脈で用いられることがある。

顧客は「パーチェスファネルを通して抽出された成果」ではなく、推奨者が新たに顧客となる消費者の興味や行動を喚起するような、消費者中心の自動で回るサイクルである、という考え方のこと。

アメリカのマーケティングソフトウェア会社ハブスポット社が、2018年に提唱した。


▲フライホイールの概念(HubSpot Japan社の記事より)

HubSpot Japanが事業展開報告会を開催 本社CMOが企業成長戦略グローバルトレンドを紹介 | ニュースリリース | ハブスポット

プライミング効果

プライミング効果(priming effect)とは、先に受けた刺激が無意識にその後の考え方や行動に影響を及ぼす心理学的な効果、現象のこと。先に受ける刺激を「プライマー」「プライム」「プライム刺激」、後に影響を受ける刺激を「ターゲット」と呼ぶ。

例えば、事前に情報を得ておくと、その後の判断が迅速になったり記憶しやすくなったりする。後続刺激「ターゲット」の処理が促進される効果だけでなく、処理が抑制される場合もある。

プライマーとターゲットが同一の場合に見出される効果を「直接プライミング」または「反復プライミング」と呼ぶ。プライマーは特定の処理に影響を与えるだけでなく、その処理と同じカテゴリーに属するものにも影響を与えるとされ、プライムとターゲットが異なる場合に見られる効果を「間接プライミング」と呼ぶ。

フォト・オポチュニティ

フォト・オポチュニティとは、シャッターチャンスや撮影チャンスのこと。特に、芸能人や政治家などの有名人がメディア関係の取材者やカメラマンに対して与えた、宣伝用の写真撮影の機会やその時間、場所のことを指す。

加えて、テーマパークや遊園地において、入場者が人気キャラクターと一緒に有償や無償で写真を撮影できるフォトスポット施設も、フォト・オポチュニティと呼ばれる。

マージンミックス(相乗積管理)

マージンミックスとは、粗利益率の高い商品と低い商品を組み合わせて販売することで、全体の粗利益率を向上させる販売方法のこと。「相乗積管理」「粗利ミックス」とも呼ばれる。

流通業界などでは商品ごとに原価率が異なるため、マージンミックスを用いると全体の粗利益率を一定水準に維持向上できるメリットがある。

マージンミックス(相乗積管理)のためには、各商品が全体の利益にどれだけ貢献しているかを把握する必要がある。「相乗積」はもともと「複数の計算結果を掛け合わせた数値」の意味だが、流通業界などにおいては「各商品の利益への貢献度」を示す指数として用いられる。この意味での「相乗積」は「利益相乗積係数」である。

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インフルエンサー

インフルエンサー(influencer)とは、世間に大きな影響を与える人のこと。その中でも特に、消費者の購買意志決定に強い影響を与える人のことを指すことが多い。「イノベーター理論」における「アーリーアダプター(初期採用者)」に該当する。

近年、インターネットやソーシャルメディアの普及により、従来のマスメディア型著名人でない「一般人だがインターネットやSNS上で有名な人、フォロワーが多いアカウント」も、消費者の購買意志決定に影響を与える人物として「インフルエンサー」と扱われるようになった。

「フォロワー数が何人以上だとインフルエンサー」といった標準的な定義はないが、アメリカではフォロワー数が1万人~数万人以上のSNSアカウントを「インフルエンサー」とし、フォロワー数が1万人には至らないが特定コミュニティやジャンルで影響力のあるアカウントは「マイクロインフルエンサー」と呼ばれる。

多くの読者やPVを獲得するブログを持つ「ブロガー」、YouTubeで人気のチャネルを持つ「ユーチューバー(YouTuber)」、Instagramで多くのフォロワーや「いいね」を獲得する「インスタグラマー(Instagrammer)」なども、インフルエンサーである。

サービス・ドミナント・ロジック

サービス・ドミナント・ロジック(service-dominant logic)とは、事業や製品販売といった経済活動をすべて「サービス(service)」として捉え、企業は顧客と共に価値を創造していくという「価値共創」の視点からマーケティングを組み立てる考え方のこと。「S-Dロジック」「SDL」などと表記することがある。

サービス・ドミナント・ロジックでは、商品やサービスを顧客が利用して初めて価値(使用価値、経験価値)が生まれる、としている。企業のみでは価値を最大化できず、企業と顧客が一緒になって価値共創をするという視点に立ったマーケティングの考え方である。

従来のマーケティングでは、企業が商品(goods)の価値つまり価格を決め、顧客はその対価を支払うことで商品を獲得する「価値交換」が主流であった。これを「グッズ・ドミナント・ロジック(G-Dロジック、GDL)」と呼び、その対比として「サービス・ドミナント・ロジック」の考え方が生まれている。

この流れが、「XaaS (Everything as aservice)」への変化、例えばソフトウェアのパッケージ販売の「SaaS (Software as a Service)」への変化、自動車販売の「MaaS (Mobility as a Service)」への変化にも影響を与えていると言える。

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遅行指標

遅行指標とは、景気動向を示す経済指標のうち、景気変動にやや遅れて変化する経済指標のこと。数か月から半年程度遅行することから、事後の景気状況の把握や金融施策効果の確認として活用される。遅行指数。

代表的な景気の遅行指標としては、内閣府が発表している景気動向指数のうち、以下のものがある。

  • 第3次産業活動指数
  • 常用雇用指数
  • 実質法人企業設備投資
  • 家計消費支出
  • 法人税収入
  • 完全失業率
  • 消費者物価指数

遅行指標に対して、景気の動きに先行して敏感に動く経済指標を先行指標、景気の動きに対してほぼ一致して動く指標を一致指標という。

景気動向指数の利用の手引 – 内閣府

プライベートグラフ

プライベートグラフ(private graph)とは、ビジネス的なつながりではない私的な人間関係やその関係性のこと。特に、Web上の関係あるいはソーシャルメディア上の人間関係であるソーシャルグラフにおける、さらに細分化された関係性の一つとして指すことがある。

公な側面での関係性である「パブリックグラフ」や、ビジネス的なつながりである「ビジネスグラフ」との対比として、「プライベートグラフ」とくくられる。

画像優位性効果

画像優位性効果とは、文字や言葉よりも画像を含む情報伝達の方がより記憶に残りやすい現象のこと。心理学では「Picture Superiority Effect (PSE)」と呼ばれる。画像の優位性。

文字や言葉だけによるプレゼンテーションよりも、画像や写真を加えたプレゼンテーションの方がより理解されやすく、記憶に残りやすいというもの。脳は文字よりも画像の方をより早く処理でき、また視覚情報の方を記憶しやすいとされる。

ことわざ「百聞は一見にしかず」の意味に近い。

ブリーフィング

ブリーフィング(briefing)とは、プロジェクトなどの状況の要旨や要点をまとめたもの、もしくはそのような要旨の手短な報告、説明会やミーティングのこと。ビジネス領域だけでなく、政治や医療などでも用いられる。

プロジェクトや業務の状況説明などにおいて、現時点で把握しているものや概況、要件などをまとめ、関係者に向けて簡潔に報告したもの、もしくは簡潔に説明することを指す。事前の前提としての情報を共有し、プロジェクト内で認識を合わせておく目的で行われる。

ドロップキャッチ

ドロップキャッチとは、登録有効期限の切れた既存のドメイン名を、再登録が可能になるタイミングで第三者が取得しようとする行為のこと。

第三者が該当のドメイン名を純粋に希望している場合もあるが、それまでのドメイン登録者によって運用されていたWebサイトが獲得していたオーガニックリンクなど、SEO面での評価や中古ドメインとしての価値を期待している場合もある。

一時的なキャンペーンのために利用されていたドメイン名が、その後にドメイン名とは関連のない第三者のWebサイトのドメイン名として使用されることがある。その場合、意図しない不適切なWebサイトへの誘導や悪意ある情報取得などが可能になってしまうといった問題がある。

アセット

アセットとは、資産、金銭的に価値のある財産のこと。金融においては、現金の他に預金や貸し付け、不動産や有価証券などが該当し、一般的な意味としてはこちらの用途で使用されることが多い。

ビジネスにおいては、経営資源といった金融面の意味の他に、システム機器やソフトウェアといった「物理的に価値のある所有物」、所有データや顧客リスト、コンテンツや素材といった「価値ある情報やデータベース」などもアセットと呼ばれる。

特にデジタルデータとして自社で保有、管理している情報やデジタルコンテンツは「デジタル・アセット」と呼ばれる。

リファラル・マーケティング

リファラル・マーケティング(referral marketing)とは、人の紹介によって、商品購入やサービス利用、会員登録などを促すマーケティングの仕組み、手法のこと。紹介マーケティング。

顧客が一定の信頼関係のもとで知人にその商品やサービスをおすすめとして紹介する、という仕組みが整備されているマーケティングのことを指す。紹介を受けた知人が商品を購入することで、紹介をした顧客が企業からインセンティブを受け取ることが多い。

コストを大きくかけずに、信頼関係を踏まえた口コミによる新規顧客獲得が期待できる。

「口コミ・マーケティング」の一種だが、匿名による自然発生的な口コミをきっかけとした購入喚起ではない。

アナロジー思考

アナロジー思考とは、物事を抽象化し、類推(アナロジー)を用いて構造的に類似した他の事柄に当てはめて考える方法のこと。アナロジカル・シンキング(analogical thinking)。

新しい事象や未経験の事象について取り組んだり思考したりする際に、既に理解している事象や過去に経験した事象を抽象化し、そこから見出した法則や本質的な構造を新しい事象に何らかの類似に基づいて適用、応用し、わずかな知識であっても多くの情報を理解できるというものである。新しい事象や未経験の事象であっても、「一を聞いて十を知る」ことができる思考法である。

アナロジー思考は問題解決や意思決定に活用でき、その質を高めることができる。

タイムマシン経営

タイムマシン経営とは、海外で成功したビジネスモデルやWebサービスをいち早く日本で展開し、先行者利益を得る経営手法のこと。ソフトバンク創業者の孫正義氏が命名したとされる。

1990年代前期から2000年代初期にかけてのインターネットバブルの時代、海外、特にアメリカやヨーロッパのインターネットビジネスは先進的であった。ビジネスの流行として日本とのタイムラグが数年あるため、最先端事例をコピーして日本で同様のビジネスを展開すれば、タイムマシンで未来からビジネスアイデアを持ってきたかのごとく、成功させることができるというコンセプトに由来する。

海外の成功モデルをブランドごと輸入して日本法人を起ち上げるパターンや、海外の成功モデルを日本向けにコピー、アレンジするパターンがある。

近年は海外の情報がリアルタイムに伝わるようになり、時差が少なくなってきたため、タイムマシン経営は以前ほど有効ではなくなったとされる。一方で、先進的な事例として中国のビジネスモデルが参考にされるようになったり、アジア圏に向けてタイムマシン経営が展開されたりといった変化が起きている。

インセンティブ

インセンティブ(incentive)とは、もともとは刺激や動機、人の行動を駆り立てる誘因といった意味の英語であるが、ビジネスにおいては複数の意味がある。

営業や人事においては、成果を上げた従業員や店舗に対して特別に支給される報奨金、奨励金の意味で用いられる。成果や業績に応じて通常の給与とは別に支払われる報酬等を指すことが多い。従業員のモチベーション向上を図る制度の一つとして実施されている。この場合のインセンティブは「セールスインセンティブ」とも呼ばれる。

販売促進の領域においては、クーポン配信やポイント付与、サンプル品の配布、値引き、抽選賞品、景品といった「消費者の購買意欲を誘発させるキャンペーンの報奨、刺激」の意味で用いられる。こちらは「消費者インセンティブ」とも呼ばれる。