ROI(投資対効果)

ROIとは、Return On Investmentの略で、投資額に対してどれだけ利益を得られたのかを表す指標のこと。投資対効果。読みは「アールオーアイ」。

広告による成果を測る際には広告費に対しての利益で算出される。

ROI (%) = 広告経由の利益 ÷ 広告費

一方、広告費に対して得た広告経由の売上の割合を表した指標はROAS(広告費用回収率)である。

ROAS (%) = 広告経由の売上 ÷ 広告費

ジオターゲティング

ジオターゲティング(geotargeting, geo-targeting)とは、IPアドレスやGPS、Wi-Fiなどから利用者の位置情報を取得し、セグメント化してマーケティングに利用する技術、あるいはその手法のこと。利用者の移動履歴を取得することで、現在地だけでなく居住地や勤務地といった頻繁に訪れる場所、興味関心といった情報も判別できる。

また位置情報を活用して配信する広告のことを「ジオターゲティング広告」「エリアターゲティング広告」という。「現在特定の場所にいるターゲット」「過去特定の場所にいたターゲット」といった軸で広告や情報を配信でき、地域を意識したマーケティングが可能になる。

タッチポイント

タッチポイント(touchpoint)とは、ビジネス領域においては企業もしくはブランドと消費者との接点のこと。消費者が企業やブランド、商品やサービスに対しての印象や感情を変えうるあらゆる相互作用のこと。顧客接点、コンタクトポイントとも呼ばれる。

店舗、テレビや紙媒体、OOHなどの各種広告、口コミをはじめ、インターネット上のWebサイトやソーシャルメディアなどもタッチポイントとして機能する。インターネットの普及により、より多様なタッチポイントが増加した。

企業にとっては、マーケティング施策を考える上で、消費者の消費行動をカスタマージャーニーパーチェスファネルなどに置き換えていく際、どのタイミングでどのようなタッチポイントが必要なのかを理解することが重要になる。

タッチポイントはその接点で起こる「作用」のことを指すのに対して、チャネルは「場所」「媒体」の意味を持つという違いがある。一方でタッチポイントを「媒体」の意味で用いる場合もある。

昨対(昨対比)

昨対とは、「昨年対比」の略を表すビジネス用語で、昨年(昨年度)の数字に対して今年(今年度)の数字がどれだけかを表す数字のこと。多くの場合「%」で表現する。読みは「さくたい」。「昨対比」という略称もある。「前年比」「前年対比」と同義。英語では「YoY」。

昨日や前週、前月の数字に対しては「昨対」という表現はせず、昨年の数字に対する場合のみ用いる。

ビジネス領域では、企業もしくは店舗の売り上げや利益、客数、単価、受注件数といった経営の成果規模を表す指標に対して用いられる。一般で用いられる場合も含めて、ポジティブにすべき指標に対して用いられることが多く、ネガティブな指標や増加すべきではない指標に対してはあまり用いられない。

昨年の数字に対して今年の数字が小さい場合を、「昨対割れ」という。

エスカレーション

エスカレーション(escalation)とは、ビジネス領域においては自身だけの判断が困難な場合やインシデントが起きた場合に、上司に指示を仰いだり、対応を任せたりすることを表すビジネス用語である。自身から段階的に上位の上司に報告、あるいはエスカレーション専任のスタッフに依頼をし、対応を要請すること。「エスカレ」「エスカ」といった略称も用いられる。

コールセンターでのオペレータの顧客対応、クレーム対応など、ある程度マニュアル化された業務におけるイレギュラーな事象にて用いられる。

元々は戦争などの段階的な拡大や増加、深刻化を意味する英語で、動詞「エスカレート (escalate)」の名詞である。

ケイパビリティ

ケイパビリティ(capability)とは、元々は能力や才能といった意味だが、ビジネス用語としては企業全体が持つ得意で優位性のある組織的能力、組織的な強みのこと。ケイパビリティを重視した組織づくりは経営戦略を構成する重要な要素の一つであり、競争優位の源泉となる。

このケイパビリティを最大限に活用して企業戦略に落とし込んだものをケイパビリティ・ベースド・ストラテジーと呼ぶ。

組織的な能力や強みであるケイパビリティに対して、その組織的能力の中でもより競争優位性の高い中核となる能力や強み、技術のことをコアコンピタンスという。

コアコンピタンス

コアコンピタンス(Core Competence)とは、企業の事業領域における「自社の中核となる技術や能力、強み」のこと。他社には真似のできない自社ならではの価値を顧客に提供し、競争優位の源泉となる。

ゲイリー・ハメル教授とC. K. プラハラード教授が1990年にハーバードビジネスレビューに寄稿した論文「The Core Competence of the Corporation」にて定義された。

両氏の定義によれば、コアコンピタンスは以下の条件を満たす能力のことである。

  • 顧客に高い付加価値を与える能力
  • 幅広い分野に応用できるポテンシャル
  • 競合他社に真似されにくいこと

続きを見る »

ガチ勢

ガチ勢とは、物事に本気で真剣に取り組んでいる人たちのことを表すスラング。知識や経験、技術が豊富でかつマニアックであることが多い。ヘビーユーザーの一種。読みは「がちぜい」。

元々はゲームの領域で用いられていた言葉で、該当のゲームタイトルに対して過剰に勝敗やハイスコアを重視するプレイヤーのことを指す。真剣勝負を意味する「ガチンコ」を由来とする。現在は一般的な趣味嗜好でも用いられる。

エンジョイ勢、趣味勢

「ガチ勢」に対して、勝敗などにはそこまでこだわらず楽しむことを目的とした人たちは「エンジョイ勢」、よりカジュアルに趣味の範囲で楽しむ人たちは「趣味勢」などと呼ばれる。

シルバーデモクラシー(シルバー民主主義)

シルバーデモクラシー(silver democracy)とは、少子高齢化が進む社会において有権者に占める高齢者の割合が増加し、高齢者の政治への影響力が大きくなる状態のこと。あるいはそのような状態の政治のこと。「シルバー民主主義」。

当選を狙う政治家が多数派の高齢者に向けた政策を全面に掲げることで、実行される施策は高齢者向けのものが優先されるようになる。そのため、少数派である若年層や中年層の意見が政治に反映されにくく、また負担も大きくなり、世代間の不公平や格差につながるといった弊害がある。

特に日本では、高齢者を対象とした社会保障費の増加が顕著である。

バラエティ・シーキング

バラエティ・シーキング(variety seeking)とは、消費者が商品を購入する際に、特定ブランドだけでなくさまざまなブランドの商品を購入しようとする行動のこと。消費者にとってブランド間の知覚差異が大きい商品、かつ低関与商材のうちバラエティに富んでいる一般消費財で起こりやすい。このような消費行動をとる消費者をバラエティ・シーカーという。

ニーズの変化やこれまで購入していた商品への不満が特になくても、消費者にとってブランドスイッチのリスクが小さければ、目新しさや多様性を求めてブランドスイッチが行われる。

アメリカの消費者行動研究者ヘンリー・アサエル氏が、「関与水準(製品に対するこだわり)」と「ブランド間の知覚差異(ブランド間の違いの理解)」の2軸を用いて消費者の購買行動を4つに分類したものの一つ。

ステークホルダー

ステークホルダーとは、企業活動を行う上で影響を受ける利害関係者のこと。

具体的には、消費者(顧客)、従業員、経営者、株主、債権者、取引先、地域社会、行政機関などが挙げられる。直接、間接的な利害関係に関わらず、企業を取り巻くあらゆる利害関係者が該当する。

主要なステークホルダーは考え方によって異なるが、消費者(顧客)、従業員、株主、取引先、地域社会とされる。その中でも近年では株主を重視した企業経営の傾向がある。

ステークホルダーは、企業が法令を遵守し、効率的に運営されることを求めるコーポレートガバナンス(企業統治)の役割を担う。

インナーシティ

インナーシティとは、人口の郊外流出による減少や高齢化、建物の老朽化などによって居住環境が悪化した、都心周辺部の低所得者層の居住地域のことを指すことが多い。都市内都市、都市内集落。元々は単に都市の中心部を意味する言葉だった。

都心周辺部の衰退が起こると、地価が下がり治安も悪化、他の地域との関わりも断絶して地域社会が崩壊する。このように都心周辺部の低所得者居住地域のスラム化が進行する状態を「インナーシティ現象」「インナーシティ問題」と呼ぶ。

インナーシティには、都心周辺部の居住環境が悪い地域に移民などが流入して形成されるものと、都心部の工業地区の移転や商業地区の新陳代謝の滞りなどによる地域社会の機能低下で生成されるものとがある。

コンパクトシティ

コンパクトシティとは、都市の中心部に住宅や商業、行政といった都市機能を集約し、市街地を小規模に収めた都市形態のこと。

大都市の周辺への無秩序な拡大(スプロール現象)、それに伴う近郊市街地への人口移動といった問題を解決するために、都市機能を徒歩圏内や近距離に集約させた小規模な町づくりの必要性が唱えられた。コンパクトシティでは住民は徒歩や近距離のバス、電車で移動でき、行政コストを抑えやすい。

1990年代よりヨーロッパやアメリカで研究が行われ始めた。日本でも、財政難や人口減少によって都市中心部の空洞化が進む地方都市の活性化の一つとして、2000年頃から注目されている。

千三つ(せんみつ)

千三つとは、マーケティングの領域においては「1000件のうち3件の確率」、つまり反応率が0.3%程度という意味の慣用句。読みは「せんみつ」。

不動産物件の成約率が1000件に3件程度だったことから、土地売買の職業のことをかつて「千三つ屋」と呼ぶことがあった。そこから派生して、商品開発の難しさやインターネットのバナー広告のクリック率なども概ねその確率であることから、「千三つ」と表現されることがある。

元々は「千回のうち3回ぐらいしか本当のことを言わない嘘つき」の意味の古い俗語である。江戸時代から用いられており、落語などでも登場する。

タレントでコメディアンのせんだみつお氏の芸名の由来でもある。

デジタルネイティブ

デジタルネイティブ(digital natives)とは、生まれたときから、または幼い頃からデジタル機器やインターネットが普及した環境で育った世代のこと。

商用インターネットが普及し始めたのは1990年代半ばからであり、1980年代半ばから1990年代初頭に生まれた世代「ミレニアル世代」が最初のデジタルネイティブである。「ネット世代」とほぼ同義。

デジタルネイティブの特徴として、オンラインとオフラインの境界線をあまり持たない、モバイル端末で常につながっている状態を必須とする、情報リテラシーが高い、情報は無料だと考えている、ソーシャルメディア(SNS)に積極的に参加する、コミュニティへの帰属意識が高い、といったものが挙げられる。

アメリカの作家Marc Prensky氏が、2001年の著書『Digital Natives, Digital Immigrants』で定義し提唱したのが最初である。

続きを見る »

プラグマティック・ペルソナ

プラグマティック・ペルソナ(pragmatic persona)とは、マーケティングにおける商品企画や施策を考える際のユーザー像「ペルソナ」のうち、ユーザーインタビューや調査を行わずに、プロジェクトメンバーが想像して作成する架空のペルソナのこと。調査データを元にせず、プロジェクトメンバーの知見や仮説を元に短時間で作成される。簡易ペルソナ。

本来のペルソナの作成には調査を含めて多くの工数を必要とするが、よりアジャイルな商品開発にはスケジュールや工数が見合わない。そのため、後に徐々に修正することを前提として作成される仮のペルソナがプラグマティック・ペルソナである。

プロフィール属性、性格や価値観、動機や課題などを文章化し、必要に応じて写真やイラストも使用する。本来の過程を踏まない仮のペルソナであることを前提共有した方が良い。

ペルソナ

ペルソナ(persona)とは、マーケティング領域においては商品企画や施策を考える際の仮想の象徴的なユーザー像のこと。

氏名、年齢、職業といったプロフィール属性、性格や価値観、趣味嗜好、動機や課題などを文章化し、必要に応じて写真やイラストも使用する。ユーザー視点を得られるというメリットがあり、UX(ユーザーエクスペリエンス)の向上や改善などを目的に、プロジェクトメンバー間での合意形成の基盤作りとして作成される。プロジェクトの初期段階で取り入れると、要件を整理し優先順位を決定するのに役立つ。

ペルソナは、ユーザー調査やデプスインタビューといった定量調査および定性調査からパターンを発見し、肉付けして作成していく。調査結果というデータや事実を元にしており、「架空」ではなく「仮想」のユーザー像である。でっち上げや他のプロジェクトの再利用は避けるべきである。

通常、主要なターゲット層を代表するペルソナは多くて3人で良い。母集団が数多くの層で形成されているときは、副次的なペルソナを追加で4人まで設ける。

一方、ユーザーインタビューや調査を踏まえずに、プロジェクトメンバーが想像する架空で仮のユーザー像のことを「プラグマティック・ペルソナ」という。

もともと「ペルソナ」は仮面を表すラテン語で、そこから転じて人や人格といった意味を持つ。

サードパーティ

サードパーティとは、もともとは第三者のこと。当事者ではない非当事者のこと。「サード」とは、向き合う二者の当事者とは別の「第三者」の意味である。

日本では、IT関連やコンピューターの領域で用いられることが多く、ある企業が提供するコンピューター部品やソフトウェア、プラットフォームに対して、互換性のある商品を提供する第三者の企業が「サードパーティ」に該当する。転じて、その第三者企業が提供する商品もサードパーティと呼ばれることがある。後者の場合は「非純正品」「社外品」と同義である。

コンピューターの周辺器機を提供したり、もともとのソフトウェアと高い互換性を持つ類似ソフトウェアを提供したりする企業が該当する。

サードパーティCookieも、ユーザーが訪問しているWebサイトのドメインから発行されるファーストパーティCookieに対して、訪問しているWebサイト以外のドメインから発行されるCookieのことを指す。

錯誤相関

錯誤相関(illusory correlation)とは、もともと相関がないデータに相関があると思い込んでしまうこと。実際には関連しない事象に対して、関連性があるように錯覚すること。認知バイアスの一つ。

特定の属性の集団が特徴ある行動をとった場合、その事象の起こる頻度を過大評価してしまう、というものなどが挙げられる。こういった錯誤相関は、差別や偏見を生み出す要因の1つになる。

例として、血液型に対するイメージや「晴れ男、晴れ女」といったジンクスも、多くは錯誤相関である。

元プロテニス選手でスポーツキャスターの松岡修造氏が滞在先の天候や気温に影響を与えるというジンクスや噂があるが、これも錯誤相関の例の一つである。

ローンチ

ローンチ(launch)とは、新しいサービスや商品を立ち上げて世に送り出すこと。一般の人が実際に利用できたり購入できたりする状況にすること。「立ち上げ」「公開」「リリース」「開始」などと同義。サービスや商品を送り出す側が用いる言葉、ビジネス用語である。

特にデジタルマーケティング領域やスタートアップ企業の界隈において、Webサイトや自社サービスの公開の際などに用いられるビジネス用語である。新商品の発売の際にも用いられる。