BPO (ビジネス・プロセス・アウトソーシング)

ビジネスや経営におけるBPOとは、Business Process Outsourcing(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の略で、企業が活動する上で発生する一部の業務プロセスを専門の外部事業者に継続的に委託すること。人事や総務、経理、情報システムといった間接部門の業務などを専門の外部事業者に任せることで、企業は自社のコア業務に専念できる。

BPO事業者は委託された業務を単に代行するだけでなく、設計から効率化、教育までを担い、委託された業務プロセスをより効果的に最適化して運用する。その点が人材派遣による業務代行や一般的なアウトソーシングと大きく異なる。依頼した企業は限られた経営資源を有効活用しつつ、コスト削減とノンコア業務の効率化につなげられる。

BPOを、人的リソースではなくSaaS(Software as a service)のモデルで提供するものを「BPaaS (Business Process as a Service, ビーパース)」と呼ぶ。

気分一致効果

気分一致効果(mood-congruent effect, mood-congruency effect)とは、特定の感情状態と一致する感情的な記憶の想起が促進される心理的現象のこと。そのときの気分が思考に影響を与えるというものである。

ポジティブな気分のときには楽しかった出来事や記憶を思い出しやすく、ネガティブな気分のときには憂鬱で悲しい記憶を思い出しやすいという例が挙げられる。記憶だけでなく判断や行動にも影響があり、ポジティブな気分のときには積極的な判断や行動を起こしやすく、物事のポジティブな要素に目を向けやすい。ネガティブな気分のときには消極的で否定的な判断や行動を起こしやすく、物事のポジティブな要素に注意を向けがちになる。

ゼロサム思考(ゼロサム・バイアス)

ゼロサム思考(zero-sum thinking)とは、物事を白黒(0か100か)で判断したり選択肢を極端な2択に絞り込んだりしてしまう思考のこと。「ゼロサム・バイアス (zero-sum bias)」。

経済学の「ゼロサム」の概念から「社会関係もゼロサムゲームである」と極端に解釈して、「誰かが利益を得るためには損失する人がいなければならない」「誰かが勝者になれば他者は敗者になる」と考えてしまうというものである。

ゼロサム思考は、ゼロサムでない状況であってもゼロサムであると判断してしまい、行動を躊躇したり悲観的になったりしてしまう傾向がある。不安が高まると陥りやすい思考であり、相互作用から得られるものが多いことに目を向ける必要がある。

アンラーニング(学習棄却, 学びほぐし)

アンラーニング(unlearning)とは、これまでの学習によって得た知識や価値観を意識的にいったん棄却し、新たに学習し直すこと。「学習棄却」「学びほぐし」ともいわれる。これまでに得た知識や価値観をそれはそれとして認識しつつ、一方でそれらにとらわれることなくゼロから知識や価値観を得ていくというものである。

古い知識や価値観にとらわれて判断を誤ったり、解決が困難になったりするのを防ぐことができる。不確実な環境の中で個人もしくは組織が適応、成長するためには、常に新しい視点の獲得と環境変化への柔軟な対応が必要だが、「学習」と「アンラーニング」という一見相反する行動のサイクルを繰り返すことがそれを後押しするものとして期待されている。

コンセンサス(合意)

コンセンサス(consensus)とは、重要な議題や命題に対する複数の関係者による合意のこと。事前のコミュニケーションにより相互に意見が一致した状態を表す。会議の採択方式「コンセンサス方式」のように、関係する大多数もしくは全員による合意の場合もある。

コミュニケーションによる相互承認の自覚を伴う意見の一致が「コンセンサス (consensus, 合意)」である。単に意見が同じであることや多数決投票による結果は「同意、アグリーメント (consent, agreement)」であり、コンセンサスとは必ずしも同じ意味ではない。

日本のビジネス領域においては「根回し」のニュアンスを含むビジネス用語として用いられることがある。

オープンウェブ

オープンウェブ(open web)とは、ウェブサイトやそれに含まれるコンテンツの構築、公開、閲覧は、オープンな規格や技術、思想によるものであるべきとする考え方、概念のこと。基本的には誰でもオープンな規格や技術や思想で構築や公開することができ、誰でもオープンなプラットフォームで閲覧、利用できることを前提とし、そのための特別な費用や契約などを必要としないという基本原則のことである。特定の企業やプラットフォームによる制約を受けず、情報やサービスが広く利用可能であることを目指した概念である。

1991年にインターネットを介して文書をハイパーテキストでリンクするシステム「World Wide Web」が誕生した後、誰もが自由にその技術を利用でき、かつ誰もが自由に文書を閲覧できるように、HTMLの標準化のために設けられたWorld Wide Web Consortium (W3C) を中心にして唱えられた思想である。

技術的な側面だけでなく、情報の民主化、表現の自由、経済的な機会の創出やイノベーションの促進を支えるものとして重要である。

一方で、技術の進歩とともにセキュリティやプライバシー、偽情報といった側面で課題が大きくなっている。これらの課題に対処しながらオープンウェブの価値を守ることが、今後のウェブの発展に不可欠である。

対する概念としては「ウォールド・ガーデン (walled garden)」などが挙げられる。

続きを見る »

ダイアログ

ダイアログ(dialogue)とは、「(2人以上による)対話、会話、問答」「せりふ」「話し合い、意見交換」などを意味する英語である。相互理解を前提としたもので、討論ではない。「ダイアローグ」と表記することもある。対義語は「独白、ひとりごと」を意味する「モノローグ (monologue)」。

IT領域においては、コンピュータにおいてエラーなどの通知をしたり入力を求めたりする小さなウインドウ「ダイアログボックス(dialog box)」の略称としても用いられる。英語の綴りは「dialog」だが、コンピュータと人間の「dialogue(対話)」に由来する。

ローカルビジネス

ローカルビジネス(local business)とは、特定の地域商圏内の住民もしくは活動する人たちを主な顧客とするビジネス、企業のこと。その地域の人々の生活に欠かせない商品やサービスを提供しており、地域住民の雇用に貢献していることも多い。小売店、飲食店、医療機関をはじめとした社会福祉サービス、交通、物流、不動産などがある。その地域経済を支える地元密着型ビジネスである。

多くは店舗型ビジネスを展開している(ブリック&モルタル)。個人商店や小規模事業者だけでなく、大企業による地域向け店舗、拠点も含まれる。

可処分所得

可処分所得(disposable income)とは、自分の意志で自由に使える手取り収入のこと。給与などの個人所得の総額から税金や社会保険料などを差し引いたもので、個人の購買力を測る目安の一つとして用いることがある。

総務省統計局の定義によれば、世帯員全員の現金収入を合計した税込み収入である「実収入」から、税金や社会保険料などの「非消費支出」を差し引いたものである。総務省統計局の家計調査からの算出では概ね80%前後である。

ピグマリオン効果(ローゼンタール効果)

ピグマリオン効果(Pygmalion effect)とは、他者からの期待値が高いほど成績が向上するという心理的現象のこと。教師が生徒に期待をかけるとそれに応じて生徒の成績が伸びる、といった例が挙げられる。

1964年にアメリカの教育心理学者ロバート・ローゼンタール(Robert Rosenthal)が提唱し、ギリシア神話で自ら彫る彫刻に恋をして生命を宿らせるに至ったピグマリオン(ピュグマリオーン)にちなんで命名した。「ローゼンタール効果(Rosenthal effect)」とも呼ばれる。

ピグマリオン効果に対して、他者からの低い期待値によって成績が低下してしまう心理的現象を「ゴーレム効果(Golem effect)」という。これも同じくロバート・ローゼンタールが提唱した。

ピグマリオン効果は、後の異なる研究結果によりすべてを実証されているわけではなく、確定した心理的現象ではない。

水平分業

水平分業(horizontal specialization)とは、製品の技術開発、製造、販売、アフターサービスなどの業務ごとに複数の企業が得意分野を担当する体制、ビジネスモデルのこと。例えば製品のサプライチェーンのうち、自社は能力を発揮できる領域を担当し、それ以外を外部企業に委託するというものである。

自社のバリューチェーンにおける付加価値の高い領域に集中でき、設備投資や事業リスクを抑えられる。

水平分業に対し、それらの複数の業務を単一企業が担う体制を「垂直統合」という。また、得意分野を同じくする同業他社との買収や合併(M&A)、系列化や提携などを「水平統合」という。

#fyp (#fypシ, #fypツ)

「#fyp」とは、主にTikTokで用いられるハッシュタグで、「For You Page」の略である(日本語表示では「おすすめ」ページに該当)。TikTokの「おすすめ」ページは多くのユーザーが閲覧しており、ユーザーの投稿動画が「おすすめ」ページに掲載されると再生回数の増加が期待できるため、願掛けする意味で用いられる。「#FYP」の大文字の表現もある。

日本語によるハッシュタグ「#おすすめにのりたい」「#運営さん大好き」のニュアンスと類似する表現である。

「#fypシ」「#fypツ」も同様の意味のハッシュタグである。「シ」「ツ」は笑顔を表す顔文字で、主に海外で流通している(「:)」と概ね同じ意味)。TikTokのハッシュタグでは絵文字(Emoji)を使用できないため、顔文字「シ」「ツ」が付与されたものである。

CDP (Customer Data Platform)

CDPとは、「カスタマー・データ・プラットフォーム (Customer Data Platform)」の略で、顧客IDやメールアドレスなどの顧客データを軸として、ファーストパーティデータやサードパーティデータを統合したプラットフォームのこと。個々の顧客のデータを集約し、マーケティングに活用するために分析などを行う基盤となるものである。

詳細なレベルでは様々な定義があるが、CDPにはまず顧客IDやメールアドレスなどの顧客データが必要となる。それをキーに、自社が収集蓄積した様々な顧客の属性データや購入履歴、Webサイトの行動データといった「ファーストパーティデータ」に加え、外部の第三者が収集した「サードパーティデータ」を統合、連携する。

広告ターゲティングを主な用途とする「DMP (Data Management Platform)」のうち、ファーストパーティデータをキーにしたデータ基盤「プライベートDMP」と類似する。同義のものとして扱われることもあるが、顧客管理の視点を含めて顧客IDを起点にファーストパーティデータやサードパーティデータを統合したものがCDPである。

ファーストパーティデータ

ファーストパーティデータ(first party data)とは、企業自身が収集、保有する顧客に関するデータのこと。顧客のメールアドレスや名前、購入履歴や各種属性、あるいはWebサイトやアプリでのユーザー行動情報など、自社で収集蓄積した様々な情報が該当する。

  • 会員登録した情報
  • MAやCRMで管理している情報
  • 購入履歴
  • セミナーや展示会で収集した情報
  • Webサイトやアプリのユーザー行動データ

2018年にEUで施行された個人情報保護法「GDPR」をきっかけに始まったCookie規制に伴い、マーケティング施策における自社収集データ(ファーストパーティデータ)の重要性に改めて注目が集まっている。

HTH (hope this helps, お役に立つといいのですが)

HTHとは、「(I) hope this helps」の略で、「これがお役に立つといいのですが」を意味する英語の略語である。メールやショットメッセージ、ソーシャルメディア(SNS)などのデジタルコミュニケーションにて、他人の質問に答えたりアドバイスしたりした際に文末に付け加えて用いる。ビジネス領域でも用いられるインターネットスラング。

NRN (no reply needed, 返信不要)

NRNとは、「no reply needed」「no response necessary」などの略で、「返信不要、返答無用」を意味する英語の略語である。メールやショットメッセージなどのデジタルコミュニケーションにて、「特に返信は不要ですよ」を表す際に文末などに添えて用いる。ビジネス領域でも用いられるインターネットスラング。

類似の表現に「NNTR (no need to reply)」「NN2R (no need to reply)」もある。

働きアリの法則(2:6:2の法則)

働きアリの法則とは、働きアリのうち、よく働くアリと普通に働くアリ、サボっているアリの割合は常に2:6:2になるという法則のこと。「2:6:2の法則」などと呼ばれることもある。

働きアリの社会からよく働く2割のアリを間引くと、残りのアリの中で再び「よく働くアリと普通に働くアリ、サボるアリの割合」は2:6:2になり、サボる2割のアリを間引いても同様になるというものである。北海道大学の生物学の長谷川英祐准教授が、長期的なアリの社会の存続に不可欠なシステムの一つだとして研究、発表している。

一方で、統計的な根拠に基づかない組織構成比の経験則として引き合いに出されることも多い。起源は諸説あり、松下幸之助による言葉とする説もある。「パレートの法則(80:20の法則)」が統計的な根拠に基づかないものとして一般に普及した際に派生した法則の一つともされる。

続きを見る »

モッパン(モクバン)

モッパンとは、食事する様子を配信する動画コンテンツのこと。韓国語で「出演者がたくさん食事する様子を生放送するテレビ番組」のことを2010年前後から「먹방(モクバン, モクパン)」と呼び人気を博し、それが派生して食事する様子の動画コンテンツの総称として用いるようになった。日本では「モッパン」と聞こえるためその表記が多い。海外(英語)での表記は「mukbang」。

YouTubeなどの動画配信サイトにて、多くの料理を並べておいしそうに食事をする様子を配信したり、咀嚼音をASMRとして楽しむような「モッパン動画」が世界でも多く投稿されている。

商流

商流(commercial distribution)とは、「商的流通」の略で、流通の過程における商品の所有権の移動や、その一連の商取引(金銭の移動や契約締結)のことを表す。商品の物理的な移動である「物流」に対して商品の所有権や取引の流れのことを指し、物流と密接な関係を持つ。「取引流通」。

ビジネス用語として、複数企業間の取引関係を表す際にも用いることがある。

パレイドリア現象

パレイドリア(pareidolia)もしくはパレイドリア現象とは、視覚や聴覚で得た対象を実際とは異なる別の既知のものとして認知、解釈してしまう現象のこと。本来は特別な意味を持たないものに意味を見いだしたように捉えること。雲の形が人の顔や動物の姿に見えたり、動物の鳴き声の一部が人間の話す言葉と同じに聞こえたりする現象などが例として挙げられる。「パレイドリア効果」とも呼ばれる。

意識が正常な際でも起こり、多くは「(人の顔のように見えるが)対象は雲である」といった認識は維持される。認知機能障害の確認の際に錯視の検査としても使用される。

関連する事象に、人は3つの点が逆三角形に配置されていると「人間の顔」に見えてしまうという錯覚「シミュラクラ現象」がある。