ベビーフェイス効果

ベビーフェイス効果(baby-face bias)とは、赤ちゃん顔の特徴をもつ人やモノには、大人顔の人やモノよりも無邪気で正直、純粋無垢であるといった好感を抱きやすい心理的現象のこと。ハロー効果の一つ。あらゆる年齢層や文化において見られ、人以外の哺乳類にもその傾向が見られる。

赤ちゃん顔の特徴には次のようなものが挙げられる。

  • 丸い顔
  • 大きな目
  • 小さな鼻
  • 広い額
  • 短い顎
  • 明るめの肌

人や製品のデザインに顔の特徴が大きな部分を占める場合は、ベビーフェイス効果を取り入れると好感を得やすい。一方で、権威性や信頼性、専門性の獲得には適していない。

RF表

RF表とは、顧客分析のRFM分析のうち、Recency(リーセンシー、最新購入日)とFrequency(フリークエンシー、購入頻度・購入回数)の2つの指標軸だけを使った分類、分析で用いる表のこと。

ビジネスによっては、RFM分析のMonetary(累計購入金額)はFrequency(購入回数)と相関することがあり、Monetaryを除いたRecencyとFrequencyだけで分析を行うことがある。

RF表には、顧客をRecencyとFrequencyの座標軸にプロットするものや、月次での顧客の転換率(RFスイッチ率)を表すものがある。

RF表
▲顧客をRecencyとFrequencyの座標軸にプロットしたRF表の例

RFM分析

RFM分析とは、Recency(リーセンシー、最新購入日)、Frequency(フリークエンシー、購入頻度・購入回数)、Monetary(購入金額)の3つの指標軸を用いて顧客を分類する顧客分析の手法のこと。顧客のLTV向上に必要な要素が網羅された分析手法である。

Recency、Frequency、Monetary

Recency(リーセンシー、最新購入日)

Recency(リーセンシー)は、いつ買ったのか、最近購入したのかという直近の購入時期を表す。

Frequency(フリークエンシー、購入頻度、購入回数)

Frequency(フリークエンシー)は、一定期間にどのぐらいの頻度で購入したのか、累計何回購入したのかという購入頻度を表す。

Monetary(マネタリー、購入金額)

Monetary(マネタリー)は、累計でいくら購入したのかという金額を表す。

顧客分類

これらの指標に企業独自の重み付けでスコアリングし、顧客をいくつかのグループに分類する。例えば「最新購入日○日以内」「購入回数○回以上」「購入金額○万円以上」といった定義を設け、各指標で何段階かに顧客を分類、ランク付けを行う。必ずしも3つの指標を用いるわけではなく、RFだけ、FMだけというように2つの指標で分類することもある。

顧客の分類には決まった型はないが、それぞれのグループに対して施策を行うことになるため、3~10程度の分類が現実的である。「優良顧客」「安定顧客」「新規顧客」「離反顧客、休眠顧客」「非優良顧客」といったラベリングでの分類が多い。

実売期

実売期とは、安売りやバーゲンではないプロパー価格の商品が最も売れる時期のこと。消費者の購買意欲が最も高く、その商品の需要も高い時期である。

実売期には、商品のサイズや色、種類や型が店に多く揃い、消費者は充実した品揃えの中から選んで購入できる。

実売期とは逆に、気候の影響などで集客が難しく、商品需要や消費者の購買意欲も低いため商品が売れない時期のことを「閑散期」と呼ぶ。閑散期には、売れ筋の商品は実売期に売り切ってしまい在庫がないことが多い。消費者は少ない品揃えの中から商品を選ぶことになり、購買に繋がりにくく、来店の喚起も難しいといった負のサイクルに陥りやすい。

F2転換率(引き上げ率)

F2転換率とは、初回購入をした顧客のうちどれだけ2回目の購入に至ったのかを表す指標のこと。「F」はRFM分析の「Frequency(フリークエンシー、累計購入回数、購入頻度)」のことで、後に続く数字は購入回数を表す。つまり、初回購入の顧客「F1」から2回目購入のリピーター「F2」にどれだけ転換したのか、を意味する。「引き上げ率」と同意。「リピート率(継続率)」がこの意味で用いられることもある。

通販やECにおける重要な指標の一つ。通販やECでは、どれだけ新規顧客がリピート購入してくれるかが収益を左右し、特にリピート通販やトライアル商品を扱うショップではF2転換率が経営の大きな鍵を握る。

「転換率」の「転換」とは「コンバージョン」の由来と同義で、ある顧客層がその次のステップの顧客層に変わる、転換するという意味である。

F2転換率の計算式

F2転換率は以下の計算式で算出される。

F2転換率 (%) = 2回目の購入者 / 初回購入者

オフプライスストア

オフプライスストア(off-price store)とは、余剰在庫品や実売期を逃した商品といった新品の商品をメーカーから低価格で仕入れ、専門店よりも低価格で販売する店舗、小売業の業態のこと。

小売業の余剰在庫の流通先や販売店舗を持たない卸売業の受け皿として機能する。アメリカでは小売業の中でも一定の勢力となっており、代表的なものに、Ross Stores、TJXによるTJ MaxxやMarshallsやHomeGoodsなどがある。

一つの店舗で多種多様な有名ブランドの新品商品を扱う点が、廃盤商品や日用品など雑多な商品も扱うディスカウントストアや、自社ブランド商品のみを扱うアウトレットストアの業態と異なる。

サードプレイス

サードプレイス(the third place)とは、生活を営む場としての自宅(ファーストプレイス)、経済活動や学習を行う職場や学校(セカンドプレイス)とは異なる、第三の居心地の良い居場所のこと。カフェ、パブ、居酒屋、本屋、図書館、公園など、出会いや意見交換の場、地域活動の拠点として機能する。アメリカの社会学者レイ・オルデンバーグ(Ray Oldenburg)が著書『The Great Good Place』で提唱した。

サードプレイスは、「無料や安価で利用できる」「飲食ができる」「アクセスしやすい場所にある」「新参者を受け入れる常連がいる」「フレンドリーである」といった特徴を備えている。

スターバックスがサードプレイスの概念をコンセプトとしてコーヒーショップをチェーン展開し、日本でもその考え方が普及した。

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テイクレート(受託販売手数料率)

テイクレート(take rate, rake)とは、マーケットプレイス型ECモールやフリマアプリビジネスにおける受託販売手数料、取引手数料の割合こと。流通取引総額(GMV)に対して運営企業が得られる収益の比率である。「rake」「monetization rate」と呼ばれることもある。

テイクレート(%) = 収益 / 流通取引総額(GMV)

マーケットプレイス型ECモールなどで消費者が購入した商品の売上金額(流通取引額)のうち、出店店舗からプラットフォームであるECモールに支払われる手数料の割合のこと。マーケットプレイス型ECモールでの流通取引総額(GMV)にテイクレートを掛けた金額が、そのECモールの収益、ネット売上となる。

マーケットプレイス型ECモールやフリマアプリビジネスにおける重要な指標の一つ。

GMV(流通取引総額)

GMVとは、Gross Merchandise Value(もしくはGross Merchandising Volume)の略で、そのマーケットやプラットフォームで消費者が購入した商品の売上の合計額、流通取引総額のこと。マーケットプレイス型ECモールやフリマアプリなどのビジネスで用いられることが多い指標である。「GMS (Gross Merchandise Sales)」「GTV (Gross Transaction Value)」と呼ぶこともある。

マーケットプレイス型ECモールやフリマアプリでは自社商品以外の取引が多く、GMV(流通取引総額)がそのまま収益(Revenue)にはならない。GMVのうち、商品が取引される際の取引手数料が収益となる。取引手数料の割合はテイクレートと呼ばれる。

類似のものに、そのプラットフォームで、あるいは特定の決済処理で消費者が支払った金額の合計額を「TPV(Total Payment Volume, 決済総額)」という。

ARR(年間経常収益)

ARRとは、Annual Recurring Revenueの略で、毎年決まって得られる1年間分の収益、売上のこと。「毎年決まって発生する収益、売上」であり、初期費用や追加購入費用、コンサルティング費用などは含まれない。「年間経常収益」「年間定額収益」。

年間契約のリカーリングサブスクリプションSaaSビジネスで用いられることが多い。ARRの推移を把握することで、そのビジネスの新規顧客獲得や定着、解約などの成長性を確認できる。

月額費用の変動が大きいビジネスや年間契約がないビジネスの場合は指標として適さない。サービスの性質によってARRかMRRを指標として選ぶことになる。

ARRの計算式

ARRは、MRR(月間経常収益)を12倍した年額で計算する。MRRの種類や計算式はMRRを参照のこと。

ARR = MRR x 12

MRR(月間経常収益)

MRRとは、Monthly Recurring Revenueの略で、月ごとに繰り返し得られる収益、売上のこと。「月間経常収益」「月間定期収益」。「毎月決まって発生する収益、売上」のみを対象とし、初期費用や追加購入費用、コンサルティング費用などは含まれない。

SaaSなど契約ベースのサブスクリプションやコストの変動しないリカーリングのビジネスでよく用いられる指標である。年間定額のプランの場合は12で割って月額で計上する。

MRRの推移を把握することで、そのビジネスの新規顧客獲得や定着、解約などの成長性を確認できる。年間契約が多いSaaSビジネスではARR(年間経常収益)を用いることがある。創業からの初期フェーズではMRRの方がARRよりも重要度が高いことが多い。

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トロイカ体制

トロイカ体制とは、三人もしくは複数の首脳陣や実力者によって組織が運営される体制のこと。三頭体制。

政治における権力を分散させた集団指導体制に対して用いられることが多いが、ビジネス領域でも複数人の主要な役員が役割を分担して企業の経営にあたることもトロイカ体制と呼ぶことがある。

各リーダーが役割を分担して組織の制度的な統治を推し進められたり、カリスマ的存在のリーダーが不在となった場合に複数のサブリーダーが共同でその後の組織の安定を維持する仕組みとして機能するというメリットがある。

レーニンの死後のソビエト連邦において、スターリン、ジノヴィエフ、カーメネフの三人による国政の集団指導体制がとられたことを発端とし、その後のソビエト連邦の歴史過程で確立された。ロシアの三頭立ての馬ぞりや馬車の「トロイカ (Тро́йка, troika)」を由来とする。

BOPIS (Buy Online, Pick-up In-Store)

BOPISとは、「Buy Online, Pick-up In-Store」の略で、ECサイトで商品を購入して店舗で受け取るというサービス、あるいはそのようなショッピング形式のこと。読みは「ボピス」。

ECサイトで商品を購入して、店舗や宅配ボックス、ドライブスルーといったピックアップポイントで商品を受け取る「クリック&コレクト (Click & Collect)」の一種。

飲食業における事前の注文と支払いによるテイクアウトサービス、モバイルオーダーサービスも、BOPISに該当する。

スマートフォンの普及とアプリ化、在庫管理のリアルタイム化に伴い、2016年頃から欧米の小売業や飲食業で急速に普及した。EC化率の向上にもつながっている。

消費者や事業者のメリット

消費者にとって利便性やメリットは多い。

  • 普段購入する日用品を広い店内で探してレジに並ぶ手間や時間を省ける
  • 商品を確実に確保できる
  • 好きな時間に受け取れる
  • ECなら商品が届くまで数日かかるところをその日のうちに受け取れる
  • 店舗で受け取るため送料がかからない
  • 置き配などでの盗難の心配がない

事業者にとってもメリットがある。

  • 店舗での「ついで買い」を誘発できる
  • レジ接客の負担を軽減できる
  • 配達の物流コストを軽減できる
  • 顧客IDを管理でき、その後の販促やコミュニケーションが可能、エンゲージメントを向上できる

スケールメリット

スケールメリットとは、物事やプロジェクトの規模を拡大することで得られる効果や利益のこと。和製英語である。

「規模の大小により有利、不利が生じる状況」を意味する経済用語「規模の経済性(economies of scale)」「規模の優位性」の一側面と同義。

事業やプロジェクトの規模を大きくすることで、より安いコストで効率的に生産、流通できるといった効果が生まれ、経済性を上げることができるというものである。

スケールする

「スケールする」とは、物事やプロジェクトの規模を拡大するという意味のビジネス用語。ベンチャーやスタートアップ企業の界隈で用いられる日本のビジネススラング。「スケールアップ」。

もともと英語の「scale」は、「規模」「目盛り、物差し、定規」「尺度」といった名詞の意味しか持たない。しかし、「規模の経済性」を意味する和製英語の「スケールメリット」の言葉の使用が広まり、日本語としての「スケール」の言葉自体に「規模が大きいこと」のニュアンスが含まれるようになった。それが動詞化したものが「スケールする」である。

事業規模が拡大することを「スケールする」、規模が拡大せず維持停滞することを「スケールしない」などと表す。システムやネットワークの用語「スケーラビリティ」をビジネス用語へ転用した意味と類似する。対義語として、縮小することを「シュリンクする」という。

データレイク

データレイクとは、あらゆるデータを本来のフォーマットのまま蓄積、保管する一元化された貯蔵環境のこと。データ属性が構造的に管理された構造化データ、ログファイルや画像、動画といった非構造化データを、発生したままの生データで格納できる。直訳すると「データの湖」。

データウェアハウス(DWH)とは異なり、事前にデータ構造の設計や定義をする必要がなく、データの蓄積が容易である。様々なファイルを特定の目的なく生データで保管しておき、将来の分析の際にデータを取得できるため、多様な分析ニーズに応えられる。

Pentaho社のCTO、James Dixon氏が命名した。

データマート

データマートとは、企業のシステムに蓄積保管されたデータから特定の目的や用途のために抽出され、再構築されたデータベースのこと。直訳すると「データの小売店」。

特定の目的で抽出して小さなサイズで構築されるため、集計やデータ分析時に扱いやすいという利点がある。

データマートはデータウェアハウス(DWH)に蓄積されたデータから用途に応じて抽出、構築されることが多いが、小さなシステムではデータベースに直接データマートだけ構築されることもある。

データウェアハウス (DWH)

データウェアハウスとは、企業の業務上で発生した情報を構造化データで時系列に整理して保管した統合データベース、もしくはその管理システムやソフトウェアのこと。直訳すると「データの倉庫」。複数の基幹システムから抽出されて再構成されることが多い。

データウェアハウスから抽出されてデータ分析に用いられ、意志決定に役立てられる。ビジネスインテリジェンス(BI)の一つ。

データウェアハウスに蓄積されたデータから、さらに用途に応じて抽出したデータベース「データマート」が構築されることもある。

逆張り

逆張り(逆バリ)とは、上昇相場のときに売って下落相場のときに買うというような、相場の流れや人気に逆らって売買する投資手法のこと。読みは「ぎゃくばり」。

そこから転じて一般的な事象においても、主流となる意見や流行に逆らって行動することも「逆張り」という。「逆張りをする」などのように用いる。

逆張りに対して、相場の流れに従った売買を「順張り」という。

プロスペクト理論

プロスペクト理論(prospect theory)とは、人の意志決定は想定される損失の度合いによって変化し、利益を得るときの幸せよりも損失の痛みの方を大きく感じ、損失が大きいと判断した際に非合理的で感情的な判断を行いやすいという認知バイアスを取り入れた意志決定モデルのこと。行動経済学における代表的な理論の一つ。

例えば投資家は収益よりも損失の方に敏感に反応し、収益が出ていれば損失回避的な利益確保に走りやすいが、損失が出ていればそれを回復しようとリスクを取る投資判断をしやすい。

1979年にダニエル・カーネマン氏(Daniel Kahneman)らが提唱し、行動経済学の基礎を築きあげた。後にカーネマン氏は2002年のノーベル経済学賞を受賞している。